2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。
舞台となっている源平合戦により平家は滅びるのですが、その滅びの様を文学的美学でまとめあげたのが日本が誇る古典『平家物語』です。
滅びゆく組織とは?現代にも通じるリーダー像と組織論
祇園精舎の鐘の声 、諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす
驕れる者久しからず、ただ春の夜の夢の如し
たけき者もついには滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ
ご存知、平家物語の冒頭部分。このたった四行の中に、世の常、人生の儚さなどがギュッと凝縮されている名文だと思いませんか。
この『平家物語100分de名著』は、全4回のテレビ放送の内容にあわせたテキスト本で、平家物語を読み解くための解説本になっています。
全4回の放送を通して、なぜ武士であった平家は栄華を極めることができたのか?そしてなぜ滅びたのか?が紹介されていきます。
視点もおもしろくて、「光の貴族」と「闇の武士」や、能の舞の視点からの文章リズムの解説など、平家物語をより深く楽しむための内容となっています。
そして滅びゆく組織とは、無能なリーダー像とは、など現代ビジネス社会でも起きうる問題を平家物語を通して問いかけてきます。
混沌とした現代社会に生きるすべての人におすすめの1冊。
著者
安田 登
登録情報
- 出版社 : NHK出版 (2020/4/25)
- 発売日 : 2020/4/25
- 言語 : 日本語
- ムック : 119ページ
- ISBN-10 : 4142231138
- ISBN-13 : 978-4142231133