読書感想文におすすめの本を探している中学生・高校生へ。
「どんな本を選べばいい?」「感想文ってどう書くの?」という疑問にこたえるべく、本記事では読書感想文にぴったりな作品と、書き方のコツをまとめました。
あらすじはネタバレなしでオススメ書籍を紹介しつつ、感想文に書きやすい視点も一緒に解説しています。
さらに、構成テンプレートやNG例&改善ポイントも掲載。これさえ読めば、感想文がスラスラ書けるようになるはずです!
この記事でわかること
読書感想文が書きやすくなる本の選び方
読書感想文は「何を感じたか・考えたか」を自分の言葉で書くもの。
そのため、以下のような本を選ぶとスムーズに読書感想文が書けるようになります。
読書感想文におすすめの本13選(中学生・高校生向け)
それぞれの本について、「簡単なあらすじ」「おすすめポイント」「感想文に書きやすい視点」をご紹介します。
1. ナミヤ雑貨店の奇蹟(東野圭吾)
あらすじ(簡単に):
悩み相談の手紙を受け取る不思議な雑貨店。時間を超えてつながる人々の物語。
おすすめポイント:
短編形式で読みやすく、心が温まる感動作。人生や人とのつながりがテーマ。
感想文に使える視点:
「誰かを助けるって何だろう?」「自分ならどう答えるか?」という問いから書くと◎
アルジャーノンに花束を(ダニエル・キイス)
あらすじ:
知的障害のある青年チャーリイが、脳の手術によって天才的な知能を得る物語。
しかしその知能は永遠のものではなく…。
おすすめポイント:
「知ること」「人間らしさ」「幸せとは何か」を深く考えさせられる名作。中高生でも読みやすい翻訳文体です。
感想文に使える視点:
「頭が良いこと=幸せ?」というテーマや、変化する主人公の気持ちを追いかけて書こう。
氷菓(米澤穂信)
あらすじ:
高校の古典部に入部した省エネ主義の折木奉太郎が、仲間と共に日常の謎を解いていく青春ミステリー。
おすすめポイント:
キャラ同士の会話が面白く、ミステリー初心者でも楽しめる構成。高校生のリアルな心情に共感しやすいです。
感想文に使える視点:
「人を理解するとはどういうことか」「無関心と関わりの違い」など、自分の学校生活と重ねて書くと◎
容疑者Xの献身(東野圭吾)
あらすじ:
天才数学者が犯した“ある献身”の謎を描く、切なさと衝撃のミステリー。
おすすめポイント:
ミステリーでありながら、登場人物の“愛”や“孤独”に胸を打たれる深い心理描写が魅力。
感想文に使える視点:
「誰かを守るとはどういうことか」「正義と愛情のバランス」などに注目。
100文字SF(北野勇作)
あらすじ:
1話100文字で完結する超ショートSF。100以上の物語が収録されていて、読み手の想像力が試される。
おすすめポイント:
とにかく短く、どこから読んでもOK!忙しい中でも感想文用のネタにしやすい。
感想文に使える視点:
印象に残った1話を選び、自分なりの解釈や感じたことを深掘りしよう。
6. 52ヘルツのクジラたち(町田そのこ)
あらすじ:
過去に傷を持つ女性が、声なき少年と出会い、再び人と向き合っていくヒューマンドラマ。
おすすめ理由:
「孤独」「理解されない痛み」「再生」がテーマ。静かだけど心に深く刺さる作品です。
感想のヒント:
「声にならない思いをどう受け止めるか」「自分が大切にしたい人との関わり方」を考えてみよう。
7. 人は見た目!と言うけれど(外川浩子)
あらすじ:
人の外見と内面の関係について、心理学の視点からわかりやすく解説するエッセイ。
おすすめ理由:
実生活でも感じる“見た目”への意識について考えるきっかけに。読みやすい文体も◎
感想のヒント:
「第一印象で人を判断してしまう経験」「見た目と心のズレに気づいた瞬間」など、自分の体験を織り交ぜて書ける。
8. 博士の愛した数式(小川洋子)
あらすじ:
記憶が80分しかもたない数学博士と、彼の家政婦とその息子との交流を描く心温まる物語。
おすすめ理由:
数学の美しさと、人と人のやさしい関係性が魅力。理系学生にも人気!
感想のヒント:
「数字の持つ意味」「記憶とはなにか」など、普段の学びや家族との関係に結びつけて書こう。
9. 友だち地獄(土井隆義)
あらすじ:
「空気を読む」ことが当たり前になった現代の若者の人間関係を社会学的に読み解く本。
おすすめ理由:
友だちとの距離感に悩んでいる中高生にとって、まさに“今の自分”を映すような一冊。
感想のヒント:
「本当の友情とは?」「付き合いすぎる苦しさ」など、自分の人間関係と照らし合わせて。
10. 愛なき世界(三浦しをん)
あらすじ:
植物学に夢中な女性研究者と、その彼女に恋をした料理人の、ちょっと切ない片思いの物語。
おすすめ理由:
家族愛・片思い・夢中になれるものなど、多くのテーマが散りばめられていて共感しやすい。
感想のヒント:
「好きなものに没頭する姿に何を感じたか」「片思いの尊さ」など感情の機微を言葉にしてみて。
11. 闇の守り人(上橋菜穂子)
あらすじ:
女用心棒バルサと謎の少年が、国の闇に立ち向かうファンタジー作品。
おすすめ理由:
骨太な世界観と、登場人物たちの信念に胸を打たれる。ファンタジー初心者にも読みやすい。
感想のヒント:
「信じること」「守るという行為の重さ」など、自分の価値観と照らし合わせると良い内容に。
12. 死んでしまう系のぼくらに(最果 タヒ)
あらすじ:
若さゆえの不安や焦り、生きづらさを抱える若者たちの心情を描いた青春短編集。
おすすめ理由:
等身大の“ぼくら”が描かれており、「自分だけじゃない」と思わせてくれる。
感想のヒント:
「自分も似たようなことで悩んだことがある」から書き始めてみよう。共感力が武器になる!
読書感想文がスラスラ書ける3ステップ!構成テンプレート付き
読書感想文は多くの人が苦手とする課題ですが、シンプルな構成と手順を覚えることで、驚くほど簡単に書けるようになります。この3ステップテンプレートを活用すれば、あなたも自信を持って読書感想文が書けるようになるでしょう。
STEP 1:読んで感じたことをメモしよう
読書をしながら、次のような点に注目してメモを取りましょう。
このメモは完璧である必要はありません。ページ番号をメモしておくと、後で振り返る際に役立ちます。付箋を使って該当ページに目印をつけるのも効果的です。
STEP 2:全体の構成を決める
読書感想文は以下の5つの要素で構成すると、バランスの良い文章になります。
STEP 3:書き出しや締め方に迷ったら…
書き始めと締めくくりは特に悩みがちですが、以下のようなパターンを参考にしてみましょう。
書き出し例
- 「この本を読もうと思ったのは、○○だったからです。」
- 「○○という題名に惹かれて、この本を手に取りました。」
- 「友人に薦められた○○という本は、予想以上に私の心を動かしました。」
まとめ例:
「この物語から学んだ○○という教訓は、私にとって大きな気づきとなりました。」
「この本を読んだことで、自分の中に新しい視点が生まれました。」
「主人公の○○という考え方は、今後の私の生活でも大切にしていきたいと思います。」
読書感想文のコツ
このテンプレートを活用すれば、読書の楽しさを他者に伝える充実した読書感想文が書けるようになります。自分だけの視点で本の魅力を表現してみましょう!
読書感想文のNG例&改善ポイント
NG例 | よくある失敗 | 改善のヒント |
---|---|---|
内容の説明で終わってしまう | 「私は〜と感じた」など自分の気持ちを入れる | |
感想が抽象的すぎる | 「なぜ感動したか」を具体的に書く | |
体験談がズレている | 本から考えたことと結びつける |
まとめ:読書感想文は「共感」+「自分の視点」で書く!
難しく考えなくて大丈夫!
感想文は、“自分が何を感じたか、考えたか”を正直に書けばOKです。
今回紹介した作品の中から、自分の心に響く1冊を見つけて、あなたにしか書けない感想文を書いてみてくださいね
読書感想文におすすめの73冊
小中学生におすすめの33冊
タイトル | 著者 | 主なテーマ |
すてきなひとりぼっち | なかがわ ちひろ | ひとりぼっち、出会い、発見、人の温かさ |
さよならのたからばこ | 長崎 夏海 | 別れ、友情、夏の思い出 |
AIロボット ひと月貸します! | 木内 南緒 | AI、ロボット、友情 |
ぼくとキキとアトリエで | 中川 洋典 | 絵を描くこと、大切な場所、友情 |
トラブル旅行社 砂漠のフルーツ狩りツアー | 廣嶋 玲子 | 旅行、冒険、友情、珍しいフルーツ |
先生、感想文、書けません! | 山本 悦子 | 読書感想文、物語作り、きょうだい |
セラピードッグのハナとわたし | 堀 直子 | セラピードッグ、訓練、友情 |
俳句ステップ! | おおぎやなぎ ちか イシヤマ アズサ | 俳句、言葉、友情 |
大坂城のシロ | あんずゆき | 犬、絆、歴史エンターテインメント |
サイコーの通知表 | 工藤 純子 | 通知表、評価、夢 |
アザラシのアニュー | あずみ虫 | 自然、アザラシ |
ごめんねでてこい | ささきみお | 謝ること、仲直り |
おちびさんじゃないよ | マヤ・マイヤーズ | 自己肯定感、勇気、友情 |
どうやってできるの? チョコレート | 田村孝介ほか | チョコレート、食べ物 |
いつかの約束1945 | 山本悦子 | 戦争、平和、友情 |
じゅげむの夏 | 最上一平 | 夏休み、友情、冒険 |
さようなら プラスチック・ストロー | ディー・ロミート | 環境問題、プラスチック |
聞いて 聞いて!:音と耳のはなし | 髙津修、遠藤義人 | 音、耳、科学 |
ぼくはうそをついた | 西村すぐり | 嘘、判断、行動 |
ドアのむこうの国へのパスポート | トンケ・ドラフト | 冒険、謎解き、友情 |
図書館がくれた宝物 | ケイト・アルバス | 図書館、家族、友情 |
海よ光れ!:3・11被災者を励ました学校新聞 | 田沢五月 | 東日本大震災、学校新聞、希望 |
二番目の悪者 | 林 木林 | 悪者、友情 |
願いがかなうふしぎな日記 | 本田 有明 | 日記、願い |
きみのなまえ | あんずゆき | 名前、個性、大切さ |
しっぱいに かんぱい! | 宮川 ひろ | 失敗、成長、自己肯定感 |
区立あたまのてっぺん小学校 | 間部 香代 | 学校、友情、想像力 |
エルマーのぼうけん | ルース・スタイルス・ガネット | 冒険、友情 |
バーバパパのがっこう | A・チゾン、T・テイラー | 学校、個性 |
みどりのゆび | モーリス・ドリュオン | 環境、平和、創造力 |
捨てられる魚たち | 梛木 春幸 | 食育、未利用魚、働くこと |
世界を救うパンの缶詰 | 菅 聖子 | 非常食、防災、工夫 |
給食が教えてくれたこと | 松丸 奨 | 給食、栄養士、食育 |
高校生におすすめの40冊
タイトル | 著者 | 主なテーマ |
宙わたる教室 | 伊与原 新 | 科学、友情 |
優等生サバイバル:青春を生き抜く13の法則 | ファン・ヨンミ | |
私の職場はサバンナです! | 太田ゆか | 環境保護 |
100文字SF | 北野勇作 | SF、短編 |
ラ・ロシュフコー箴言集 | ラ・ロシュフコー、F. | 人間の本質、愛、友情 |
友だち地獄 | 土井隆義 | 人間関係、空気 |
牛車で行こう! | 京樂真帆子 | 平安時代、文化、歴史 |
夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです | 村上春樹 | 文学、インタビュー |
読みたい心に火をつけろ!学校図書館大活用術 | 木下通子 | 図書館、読書 |
社会学が面白いほどわかる本 | 大野哲也 | 社会学 |
科学者はなぜウソをつくのか | 小谷太郎 | 科学史、捏造 |
サイエンス・フィクションズ | スチュアート・リッチー | 科学、事実 |
少女マンガジェンダー表象論 | 押山美知子 | ジェンダー、マンガ |
虹色チェンジメーカー | 村木真紀 | LGBTQ+、社会 |
トランスジェンダー入門 | 周司 あきら、高井 ゆと里 | トランスジェンダー |
女の子はどう生きるか | 上野千鶴子 | フェミニズム、ジェンダー |
AI vs 教科書が読めない子どもたち | 新井紀子 | AI、教育、読解力 |
AIに負けない子どもを育てる | 新井紀子 | AI、教育、読解力 |
ロボットは東大に入れるか | 新井紀子 | AI、教育 |
「文系学部廃止」の衝撃 | 吉見俊哉 | 大学、教育 |
職業は武装解除 | 瀬谷ルミ子 | 武装解除、平和 |
戦争はいかに終結したか | 千々和泰明 | 戦争、歴史 |
空爆論 | 吉見俊哉 | 戦争、メディア |
戦争とデータ | 五十嵐元道 | 戦争、データ |
新・環境倫理学のすすめ | 加藤尚武 | 環境問題、倫理 |
災害論 | 加藤尚武 | 災害、安全 |
サピエンス全史 | ユヴァル・ノア・ハラリ | 人類史 |
せいめいのはなし | 福岡伸一 | 生命、生物学 |
ソロモンの指環 | コンラート・ローレンツ | 動物行動学 |
世界を、こんなふうに見てごらん | 日高敏隆 | 自然、動物行動学 |
ボタニカム | キャシー・ウィリス | 植物、図鑑 |
ご冗談でしょう、ファインマンさん | R.P.ファインマン | 科学、エッセイ |
コミュニティデザイン | 山崎亮 | まちづくり、社会 |
ウラからのぞけばオモテが見える | 佐藤オオキ | デザイン、思考法 |
最強の女 | 鹿島茂 | 歴史、人物 |
暴虐と虐殺の世界史 | 村山秀太郎 | 世界史 |
「世界史と日本史」同時授業 | 村山秀太郎、伊藤賀一 | 世界史、日本史 |
読み解くための現代文単語 | 小柴大輔 | 現代文、語彙 |
ざんねんな万葉集 | 岡本梨奈 | 万葉集、文学 |
眠れないほど面白い枕草子 | 岡本梨奈 | 枕草子、文学 |
ニュースの「なぜ?」は日本史に学べ | 伊藤賀一 | 日本史、ニュース |
47都道府県の歴史と地理がわかる事典 | 伊藤賀一 | 日本史、地理 |
絵本のようにめくる世界遺産の物語 | 村山秀太郎、本田陽子 | 世界遺産 |
烏に単は似合わない | 阿部智里 | ファンタジー、ミステリー |
ラブカは静かに弓を持つ | 安壇美緒 | スパイ、音楽、感動 |
競争の番人 | 新川帆立 | ミステリー、経済 |
プリンセス・トヨトミ | 万城目 学 | 歴史、ミステリー、ジェンダー |
SPY×FAMILY 家族の肖像 | 遠藤達哉、矢島 綾 | スパイ、家族、日常 |
小説 すずめの戸締まり | 新海 誠 | 震災、ファンタジー、成長 |
君の膵臓をたべたい | 住野よる | 恋愛、死 |
桐島、部活やめるってよ | 朝井リョウ | 青春、部活 |
夜のピクニック | 恩田 陸 | 青春、友情 |
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー | ブレイディみかこ | 多様性、人種 |
アンネの日記 | アンネ・フランク | 戦争、日記 |
選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子 | 河合 香織 | 医療、倫理 |
遺体ー震災、津波の果てに | 石井光太 | 震災、ノンフィクション |
戦争は女の顔をしていない | スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチ | 戦争、女性、ノンフィクション |
火花 | 又吉直樹 | お笑い、人間性 |
少年と犬 | 馳 星周 | 犬、愛情 |
猫を棄てる 父親について語るとき | 村上春樹 | 家族、記憶 |
羅生門・鼻・芋粥 | 芥川龍之介 | 文学、人間のエゴ |
アルジャーノンに花束を | ダニエル・キイス | 知的障害、人間の幸せ |
アルケミスト 夢を旅した少年 | パウロ・コエーリョ | 夢、自己実現 |
図書館の子 | 佐々木譲 | 図書館、時間 |
草枕 | 夏目漱石 | 文学、教養 |
星やどりの声 | 朝井リョウ | 青春、人間関係 |
チョコレートコスモス | 恩田 陸 | ミステリー、人間関係 |
君たちはどう生きるか | 吉野源三郎 | 生き方、哲学 |
コロナの時代の僕ら | パオロ・ジョルダーノ | コロナ禍、パンデミック |
罪と罰 | フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー | 倫理、哲学 |
月と6ペンス | サマセット・モーム | 人生、芸術 |
思考の整理学 | 外山 滋比古 | 思考法、学習 |
食堂かたつむり | 小川 糸 | 食、人生 |
吾輩は猫である | 夏目漱石 | 文学、ユーモア |
超バカの壁 | 養老孟司 | 思考、社会 |
ハリー・ポッターと賢者の石 | J.K.ローリング | ファンタジー、友情 |
悪の教典 | 貴志祐介 | スリラー、サスペンス |
レインツリーの国 | 有川 浩 | 恋愛、コミュニケーション |
リング | 鈴木光司 | ホラー、ミステリー |
氷菓 | 米澤穂信 | ミステリー、青春 |
雲のむこう、約束の場所 | 新海 誠 | アニメ原作、SF、恋愛 |
風の歌を聴け | 村上春樹 | 文学、青春 |
容疑者Xの献身 | 東野圭吾 | ミステリー、推理 |
父と私の桜尾通り商店街 | 今村夏子 | 日常、家族 |
博士の愛した数式 | 小川洋子 | 数学、友情 |